


固定金利、変動金利という言葉を聞いたことがあると思います。
どちらを選択するのが賢いのか、それを見極めるために必要なキーワード、それは『インフレ』です。
インフレと金利は、切っても切れない関係にあります。
インフレになると金利はどう変化するのか、そしてその変化に私たちはどう向き合えばよいのかを解説します。
特に、進学のために奨学金制度の利用を考えている人は、読むことをオススメします。
インフレについてはコチラのコラムを参照してください。
金利とは、お金の貸し借りをするときに発生する『利息(お金のレンタル料)』を決める割合のことです。
AさんがX銀行で100万円を借りるとします。
もしX銀行が「1年後に100万円だけ返してくださいね」と言うのであれば、金利は存在しません。しかし、銀行は利息を受け取ることで利益を得ています。
そのため実際には、
「1年後に110万円返してくださいね」
というように、元本に利息を上乗せして返すことになります。
元本:100万円
利息:10万円
金利:10%(100万円の10%が10万円)
お金を借りるときは、この金利がいくらなのかを確認することがとても大切です。
100万円を金利10%で借り、1年後に返すとします。
ここで、インフレ率0%と、インフレ率10%の場合を比べてみましょう。
インフレ率10%は、オイルショック以来日本では見られない高い数値ですが、分かりやすくするために高めに設定しています
1年前に100万円で買えたモノは、今年も100万円で買えます。
返す金額は110万円で、その価値もほぼ変わりません。
1年前に100万円で買えたモノが、今年は110万円必要になります。
同じ110万円を返すとしても、その110万円の“価値”は下がっているのです。
インフレ率を上回る金利設定が必要
ここが重要なポイントです。
返す金額はどちらも110万円ですが、
インフレ率10%の場合、110万円の価値は実質的に100万円と同じになります。
つまり、
金利がインフレ率を下回ると、お金を貸す側は損をしてしまうのです。

1年後、インフレ率10%
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インフレ率が変動するように、金利も日々変化し続けます。
一般的には、
インフレ率が上がると金利は上がり、
インフレ率が下がると金利は下がる
ただし、政策金利の決定には他にも様々な要因が絡み合っているので、一概には言えません
金融機関からお金を借りるときは、固定金利か変動金利を選択します。
住宅ローンのように大きなお金を借りる場合、返済は数年〜数十年にわたるのが一般的です。
借りてから返し終わるまで金利が変わりません。
安心感がある一方で、金利はやや高めに設定されています。
世の中の金利が変わると、それに合わせて金利も変動します。
金利が低い状態が続く、または下がる局面(デフレ)では魅力的な選択です。
固定金利には細かな種類がありますが、ここでは大きく固定金利と変動金利の2つに分けて説明しています。
ここで、鋭い読者ならこう思うかもしれません。
「今まで金利が低いからと変動金利を選択していた人は、インフレで金利上がったら返済できるの?」
実はこの疑問はとても大切です。
国土交通省の『令和6年度 民間住宅ローンの実態に関する調査結果報告書』によると、令和5年度に住宅ローンを組んでいる人の84.3%が変動金利を選択しています。
令和1年度は63.1%だったので、変動金利を選択する人は大きく増えています。
低金利を前提に返済計画を立てていた場合、
今後インフレが進み金利が上昇すれば、返済が難しくなり家を手放す人が増える可能性は否めません。
奨学金制度も同様です。
JASSOの第二種奨学金は、名称こそ違いますが、固定金利と変動金利を選ぶことができます。
現行制度では、一定時期までは選択を変更することができます。もし変更するかどうかを悩んでいる時にはインフレ率の推移を参考にすると、より損しない選択ができるでしょう。
・金利は、基本的にインフレ率を上回るように設定される
・インフレ率が上がれば、金利も上がりやすくなる
・固定金利か変動金利かを選ぶときは、インフレ率の動きを意識することが大切
住宅ローンで変動金利を選んでいる人は、今後金利上昇のニュースを耳にするたびに不安を感じる場面が増えるかもしれません。
とはいえ、すぐに固定金利へ乗り換えるのが最適とは限りません。乗り換えにかかる手数料、固定金利の水準、将来の住み替えの可能性など、検討すべき選択肢はさまざまです。
今回のコラムでは『インフレと金利の関係』に焦点を当てましたが、金利を動かす要因はインフレだけではありません。金融政策の中で目標金利が設定されるなど、金利には多くの役割があります。
金利の役割や仕組みについては、コチラのコラムをご覧ください。