外国為替 その3『外国為替は私たちの生活にどのように影響するのか』

外国為替 その3『外国為替は私たちの生活にどのように影響するのか』

外国為替 その3『外国為替は私たちの生活にどのように影響するのか』

前回は、外国為替レートがどのように変動するのか、その仕組みを学びました。
今回は、円高・円安が私たちの生活にどんな影響を与えるのかを、具体例を使って見ていきましょう。
ここでは、円とドルの関係を、仮定した外国為替レートで考えていきます。



序章  お金の価値とは
その1 外国為替とは何か
その2 外国為替レートはどう決まるのか
その3 私たちの生活にどのように影響するのか



円高

①外国為替レートの変化
8月10日:1ドル=100円

8月30日:1ドル=80円


②100ドルを用意する場合
8月10日:100ドル=1万円

8月30日:100ドル=8000円


③1万ドルを用意する場合
8月10日:1万ドル=100万円

8月30日:1万ドル=80万円


①~③はすべて同じ外国為替レートの変化を表しています


海外旅行(日本→アメリカ)

100ドルの現金を用意するとします。(②を参照)
必要となる日本円は、
・8月10日→1万円
・8月30日→8000円


どちらがお得でしょうか?
そうですね、8月30日の方が少ない日本円で済み、2000円お得になります。


つまり、海外旅行へ行く際には、円高が好ましいということです。



物価(輸入)

インフレのコラムで、日本はエネルギーや食料などあらゆるものを輸入に頼っていることを学びました。
では、外国為替は物価にどのような影響を与えるのでしょうか。


1万ドルの輸入品を買う場合(③を参照)
必要となる日本円は、
・8月10日→100万円
・8月30日→80万円


どちらがお得でしょうか?
そうですね、8月30日の方が20万円も安く仕入れられます。
仕入れ値が下がれば、お店での販売価格が下がる可能性もあります。


つまり、輸入にとっては円高が好ましいということです。


物価(輸出)

1万ドルで輸出した商品の代金を円に換えると(③を参照)
手に入る日本円は、
・8月10日→100万円
・8月30日→80万円


同じ1万ドルを受け取っても、円高になると円に換えたときの金額が減ってしまいます。
売り上げが減れば、企業の利益も減り、従業員の給料に影響する可能性もあります。


つまり、輸出にとって円高は好ましくないということです。



円安

円安のそれぞれの場合については、下記の表を使ってぜひ考えてみてください。



9月10日:1ドル=100円

9月30日:1ドル=120円

9月10日:100ドル=1万円

9月30日:100ドル=1万2000円

9月10日:1万ドル=100万円

9月30日:1万ドル=120万円


①~③はすべて同じレート変化を表しています

円高 円安
海外旅行 ×
輸入 〇(物価安⁉) ×(物価高‼)
輸出 ×(給料減⁉) 〇(売り上げUP‼)


このように、円高円安にはメリットデメリットあります。
この表だけを見ると、多数決で円安の方が悪者にされがちですが、一般的には円安の方が日本経済全体にはプラスと言われることがあります。なぜなら日本経済を支えている企業には輸出企業が多く、円安によって売り上げが増える分、法人税も増えるからです。


しかし、実際にはもっと複雑です。

・多くの企業が海外に拠点を持ち、海外で得た利益を海外で再投資している
・円安は物価上昇に直結し、家計への負担がすぐに増える
・経済が潤っても、私たち消費者に恩恵が届くまで時間がかかる

このように、円高・円安の“良し悪し”は一概には言えません。




まとめ

・円高:海外旅行、輸入に有利
・円安:輸出に有利


外国為替、学んでみていかがでしたか?
お金の歴史から始まり、外国為替の仕組み、そして生活への影響まで、海外為替の奥深い世界への入り口を覗いてみました。
これを機に“実益”に興味を持った人もいるかもしれません。
ただし、投資に“絶対”はありません。美味しい話には裏があります。「あなただけに特別」なんてものも存在しません。苦労なくして利益を得ることはできません。
厳しい言葉を並べましたが、それが現実です。投資が簡単なら誰もが利益を上げているはずです。しかし実際は知識や情報収集力を身につけても大きな損害を被る人がいます。
だからこそ『投資は自己責任』という言葉を忘れないでください。